2008年08月30日

夏の終わり

 大阪の八尾市で学習塾をやっています。

 僕は小学生以来、家を引っ越すことが多く、そのため転校も多かったんです。
 小学校は3つ行きました。
 そのうち、八尾市に住んでいたのが小学2年生から6年生まで。

 八尾市にはまだ田舎の風景が昔からあり、
 そういう町の雰囲気が今も好きです。
 家のすぐ近所の池でザリガニ捕りをしました。
 駄菓子屋さんのおじさんも良い人でした。

 小学4年生の頃。
 学校の隣にだだっ広い空き地がありました。
 僕は友だちと一緒によくそこへ行きました。

 初めてそこへ行った時、グルっと見回して子供たちが最初に考えることは決まっています。
 近所のお店に行き、段ボール箱をいくつももらいました。
 小さな町工場へ行き、木とかよくわからないガラクタをたくさんもらいました。
 小遣いを出し合って釘を買い、工具を家から持ってきました。

 テントが欲しかったけど見つかりません。
 だからたんぼで拾った大量のワラをかぶせたりしました。

 そしてそこを僕達は「基地」と名づけました。

 木をつなぎ合わせただけのグラグラする柱。
 板やらビニールやらワラやらをかぶせて屋根にして、地面には段ボールを敷いて、なぜか故障したテレビが置いてあったりする秘密の基地。
 家から持ち込んだ本や雑誌もありました。

 ほんとはどこからでも入ることができるのに、
 『勝手に入らないでください』と書いた貼り紙。
 僕たち自身でさえ、入る時には秘密の暗号が必要でした。

 僕か友だちどちらだったか忘れましたが、
 ある日、猫を連れてきました。
 生まれて間もない小さな猫です。
 エサをあげたせいで、猫は僕たちの基地になつくようになりました。

 家で何かケンカがあった時などは、僕はよく基地へ行きました。
 そこで一人で座り、下を向いているとその猫がやってきます。
 僕は猫が今でも好きです。
 そういう時は僕もつらいことがあった時なので、
 猫を撫でていると涙が出そうになりました。

 また、同じように何かつらい時に一人で基地に行くと、すでに友だちが一人でいることもありました。
 こういうときは友だちにもつらいことがあった時なんでしょうか、いろんな話をしました。
 クラスで気になる女の子の話だったり、番長役の子についてああだこうだ言い合ったり。
 当時、学校のクラスが僕たちの社会でした。

 そういう時間は本当に楽しかったです。
 夜遅くなると今度は本当に帰りづらくなります。
 それでも基地に泊まることができるほど僕たちは器用ではありません。
 やっぱりいっぱいしゃべった後は自分たちの家に帰りました。

 あるとき、基地に、友だちが女の子を連れてきました。
 自慢したかったんだと思います。
 本当は何か言いたかったのですが僕は黙っていました。
 でもその女の子が来たのは1回だけでした。
 やっぱり男同士の基地です。

 最後は僕たちの基地は壊れてしまいました。
 元のだだっ広い空地になった光景を覚えています。
 だけど、それが雨や風につぶされたのか、悪い人にやられたのか、自分たちで処分したのか、そこだけは不思議と覚えていないんです。

 転校してからあの基地があった空地へは一度も行ってません。
 今はどうなっているのでしょう。
 今度行ってみようとも思います。
 僕にとって大切な八尾市の思い出です。

 ここ最近、涼しくはなりましたが天気はよくありません。
 日曜の朝にかけて大雨になると聞いています。
 かなりの注意が必要だとも言われています。
 この悪天候が去れば夏も終わりでしょうか。
 風の音に秋の気配を感じます。

 夏の終わりになると小学校のあの頃が思い出されます。
 そして毎年、夏の終わりになるとこの曲が聞きたくなるんです。



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 ◆最後まで読んでくださってありがとうございます。
 学習塾KO-SHIN塾長 島幸樹
posted by しま | Comment(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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